EVElopedia : クライムウォッチ (各種フラグの説明)


EVElopedia : 『クライムウォッチ (Crimewatch)』 より

(※ご注意 : 以下は基本的に EVElopedia に記載されている内容の翻訳になります。私の知る限り犯罪フラギングシステムに関する最新の仕様を正しく反映した公式ドキュメントは、今のところ存在していません。本記事では、元の EVElopedia の記事に、私が関連開発者ブログや、そのディスカッションスレッドから抽出した情報をできる限り加筆していますが、それ以降変更がなかったかどうかはわかりません。また、私が情報をすべて拾いきれていない、もしくは正しく理解できていない可能性もあります。間違っていると思われる記載にお気づきの際はぜひお知らせください)



(※なお、以下にあげた各種タイマー (フラグ) は、大きく 3種類に分けることができます。
  • ログオフに制限を受けるタイマー
    • EVE というオンラインゲームでは 「戦闘」 がかなり大きなウェイトを占めますが、戦闘参加者がログオフにより簡単に戦闘から逃れられる仕様であってはゲームになりません。そのような 「ログオフ逃げ」 を防ぐため、一度戦闘状態に入った船は、ログオフしてから宇宙空間から船が消えるまでの時間が延長される等、平常時とは異なる扱いを受けるようになっています。
    • 具体的にどのような扱いを受けるかは
      • NPC 相手の戦闘 (←非カプセラログオフタイマー) か
      • PC 相手の戦闘 (←カプセラログオフタイマー) か
      で変わってきます。
  • 攻撃的な行動をとった者に、その行為の責任を (ある程度) 受け入れてもらうためのタイマー
    • いろいろな意味でかなり自由度の高いゲームである EVE ですが、そんな EVE でもプレイヤー同士の 「実」 のある交流 (それが友好的なものであれ敵対的なものであれ) に結びつかない行為や、そういった行為を助長するような仕様に関しては、ゲーム的に望ましくないとみなされる傾向があるようです。
    • 先に挙げた 「ログオフ逃げ」 はその最たる例ですが、その他、例えば 「誰かを一発撃って即ステーションに逃げ込む」 といった、一方のみが仕様を都合よく活用できてしまうような行為形態もそれにあたり、そういった傾向の行為は 「兵器タイマー」 によりできないようになっています。
  • 不法行為の結果、ペナルティーとして課されるタイマー
    • ハイセクおよびローセクでは、秩序をある程度維持するために 「やってはいけないこと」 が設定されおり、このやってはいけないことをやってしまった者にはシステムよりペナルティーが課されます。そのペナルティーを受けた状態であることを示すタイマーが 2種類あり、「容疑者タイマー」「犯罪者タイマー」 と呼ばれています。それぞれのタイマーの具体的な発生要件およびペナルティーの内容は、行為がハイセクで行われるかローセクで行われるかで変わってきます。
    • また、ペナルティーを課されたからといって、その者が一方的に不利になってしまってはやはりおもしろくない (?) ということで、そうなってしまうことのないよう、ペナルティー下にある者にも一定の反撃権を与える 「限定交戦」 システムが導入されています。)
(※ここまで前置き、以下 EVElopedia 本文)


クライムウォッチってなに? 何をするものなの?

「クライムウォッチ」 とは犯罪行為やアグレッションタイマー (※攻撃的な行動をとることによりカウントダウンが始まる各種のタイマー) を 「フラグ」 によって管理するシステムにつけられた名前だ。さまざまな種類のフラグが存在しており、クライムウォッチシステムが各フラグの有無をキャラクターごとに常に監視している。一定の条件に当てはまる行為をすることでキャラクターに (行為の種類によっては自分のだけでなく他のプレイヤーのキャラクターにも) 1種類以上のフラグが 「立つ」。フラグが立つことで、そのキャラクターとその周りのキャラクターの関係は、平常時とは異なる状態に移行する。以下の画像は 3種類のフラグが自分に立っている状態だ。左から順に PvP フラグ、容疑者フラグ、兵器フラグだ。それぞれのフラグにタイマーがあり、周囲の円によってそれが示される。

各種タイマー(フラグ)
マウスポインタをフラグ・タイマーにかざすことで、
各フラグの詳細がわかるツールチップウィンドウが現れる。

フラグとそれがもつ効果

どのような行為によってどのようなフラグが立つのか (そしてどこで) と、そのフラグのもたらす影響はリンク先の表 (※英語) で確認することができる。また、以下に各フラグについて説明を行う。




非カプセラログオフタイマー (Non-Capsuleer Log-Off Timer)

NPC フラグとも呼ばれる。このフラグが立つのは、NPC 船 (種類を問わず) に対して攻撃的なモジュールを使用した場合、または、NPC 船がこちらに対して攻撃的なモジュールを使用した場合だ。このフラグの持続時間は 5分で、このフラグが立っているあいだに宇宙空間でログオフすると、(多くの場合緊急ワープを行った後に) 船はタイマーのカウントダウンが終了するまで宇宙空間に残り続ける。(※なお、非カプセラログオフタイマーは、ログオフした後に NPC に攻撃を受けても延長されることはありません)

非カプセラログオフタイマー (NPCフラグ)


カプセラログオフタイマー (Capsuleer Log-Off Timer)

PvP フラグとも呼ばれる。このフラグが立つのは、他のプレイヤーに対して攻撃的なモジュール (スマートボムなど、ターゲットロックを要さないモジュールも含む) を使用した場合、または他のプレイヤーがこちらに対して同様の行動をとった場合だ。このフラグの持続時間は 15分で、非カプセラログオフタイマーと同様に、このフラグが立っているあいだに宇宙空間でログオフすると、船はタイマーのカウントダウンが終了するまで宇宙空間に残り続ける。この間に船が他のプレイヤーからの攻撃を受けるとタイマーはリセットされてしまうので、他のプレイヤーの行為によっては自船が際限なく宇宙空間に残り続けることもあり得る。詳細については wiki の PvP ログアウトタイマー (※本ブログではこちら) の項目を参照。

カプセラログオフタイマー (PvPフラグ)




兵器タイマー (Weapons Timer)

兵器フラグとも呼ばれる。このフラグが立つのは他のプレイヤに対して攻撃的なモジュール (武器、ウェビファイア等。スマートボムなど、ターゲットロックを要さないモジュールも含む) を使用した場合だ (※ EVElopedia では NPC を攻撃することでも兵器フラグが立つとの記述になっているのですが、誤記だと思います)。兵器フラグが立っているあいだは以下を行うことができない。また、これらの効果は星系のセキュリティーステータスに左右されることはない。 :
  • ステーションへの入港
  • スターゲートによるジャンプ
  • 宇宙空間での船の乗降 (ポッド状態から乗船する場合を除く) (※ Tech 3 船の撃墜時に被るスキルロスペナルティーを回避するのが難しくなりました)
  • コーポレーション/フリートハンガーへの船の格納および格納された船への乗船 (ポッド状態から乗船する場合を除く)
このフラグの持続時間は 60秒で、該当行為を開始した瞬間にフラグが立ち、該当行為が行われるたびに 60秒に巻き戻る。つまり入港したり、ジャンプしたりできるようになるのは、攻撃的な行動を停止してからまるまる 60秒後ということだ (撃墜されたことにより攻撃が停止した場合も含む)。

(※補足 : 兵器フラグが立つ要件ですが、上記のほか、兵器フラグが立ったプレイヤーに対して支援行為 (シールドトランスポーター・リモートアーマーリペア・リモートセンサーブースター等、モジュールによるものだけでなくドローンによるものも含む) を行った場合も、被支援者に立っていた兵器フラグと同時間の兵器フラグが支援者に立ちます。ただし、もともと支援者にも兵器フラグが立っており、その残り時間が被支援者の兵器フラグの残り時間を上回っていた場合は除きます)

兵器タイマー (兵器フラグ)



容疑者タイマー (Suspect Timer)

容疑者フラグが適用されるのは帝国領有域内 (セキュリティーステータスが 0.1 から 1.0 までの星系、つまりハイセクとローセク) のみだ。このフラグが立ったプレイヤーについては、他のプレイヤーは何らペナルティーを課されることなく自由に攻撃することができる。CONCORD やセントリーガンがそれに介入することはないし、攻撃したプレイヤーのセキュリティースタンディングが低下することもない。容疑者フラグの持続時間は 15分だ。どのような行為でこのフラグが立つかは、行為が行われたのがハイセクかローセクかによって異なる。容疑者フラグが立っているカプセラのポッドを破壊してもセキュリティーステータスは下がらないし、CONCORD による制裁が下ることもない (※以前はハイセクでのポッド破壊は戦争時を除きほぼ違法だったと思いますので、その感覚のままポッド状態でうろうろしていると危険だということになります)

容疑者フラグが立つ行為

ハイセク
  • コンテナまたは残骸からの窃盗行為 (※サルベージは窃盗行為ではありません)
  • 以下の状態にあるプレイヤーへのリモート支援行為
    • 容疑者フラグの立ったプレイヤー
    • 限定交戦中のプレイヤー
    • アウトロー (セキュリティーステータスが -5 以下) のプレイヤー
  • また、プレイヤー A が、プレイヤー B に対してもつ殺害許可 (kill right) (※本ブログではこちら) を行使することによりプレイヤー B に容疑者フラグが立つというパターンもある
(※その他、戦争中かつ PvP フラグの立ったプレイヤーに対して第三者がリモート支援行為を行った場合も、その第三者に容疑者フラグが立ちます)

ローセク
  • コンテナまたは残骸からの窃盗行為
  • 以下の状態にあるプレイヤーへのリモート支援行為
    • 容疑者フラグの立ったプレイヤー
    • 限定交戦中のプレイヤー
  • プレイヤーの (ポッドは含まない) に対する攻撃的なモジュールの使用 (スマートボムなど、ターゲットロックを要さないモジュールも含む) (※合法的に攻撃できる相手に対してであれば当然フラグは立ちません。また後述のとおり、ポッドを違法に攻撃すると容疑者フラグではなく犯罪者フラグが立ちます)
ハイセクと異なり、ローセクではアウトローのプレイヤーに対するリモート支援行為で容疑者フラグが立つことはない。

(※セントリーガンの攻撃対象について : ローセクでセントリーガンの監視範囲内で 『セキュリティーステータスが減少する行為』 を行うと、セントリーガンの攻撃を受けます。『容疑者フラグが立つ行為』 は基本的にこの 『セキュリティーステータス減少行為』 に当てはまると考えてかまいませんが、窃盗、および限定交戦中のプレイヤーに対する支援行為は、容疑者フラグは立つものの、セキュリティーステータスは減少しませんので、セントリーガンもそれらには関知しません。

また、セントリーガンが攻撃するのは 『目の前』 でセキュリティーステータス減少行為を行ったプレイヤーのみです。他の場所で容疑者フラグを立てた後に監視範囲内に入ったプレイヤーや、監視範囲内でフラグを立てた後、一度他の場所にワープしてから監視範囲内に戻ったプレイヤーについては、そのプレイヤーにより再び該当行為が行われない限りは攻撃することはありません。なおセントリーガンは犯罪者フラグの立ったプレイヤーについては無条件で攻撃します)

容疑者タイマー (容疑者フラグ)
オーバービュー上の表示



犯罪者タイマー (Criminal Timer)

容疑者フラグ同様、犯罪者タイマーが適用されるのも帝国領有域内のみだ。犯罪者フラグが立つと既存の容疑者フラグは上書きされ、その犯罪者フラグが立っているあいだの行為は本来容疑者フラグが立つべき行為であっても既存の犯罪者フラグを延長するようになる。容疑者フラグ同様、どのような行為でこのフラグが立つかは、星系のセキュリティーステータスによって異なる。

犯罪者フラグの立つ行為

ハイセク
  • プレイヤー (コーポ仲間や戦争相手など、合法的に攻撃できる相手を除く) の船・ポッドに対する攻撃的なモジュールの使用 (スマートボムなど、ターゲットロックを要さないモジュールも含む)
  • 犯罪者フラグの立ったプレイヤーへのリモート支援行為

ハイセクで犯罪者フラグが立つと (または犯罪者フラグの立った状態でハイセク星系にジャンプインすると)、ワープ・スターゲートの通過・入港・ワームホールへの進入・サイノビーコンへのジャンプ・ジャンプポータルの使用ができなくなり (※例外 : ポッドは犯罪者フラグが立っていてもワープや入港等を行うことができます)、CONCORD およびセントリーガンによる攻撃を受け、他のプレイヤーはなんらペナルティを課されることなくそのプレイヤーを攻撃できるようになる。犯罪者フラグが立ったプレイヤーの船の残骸および射出したコンテナは、所有権を自動的に放棄され (※つまり残骸等は青くなります)、誰でも自由に内容を取得することができる。


ローセク
  • プレイヤー (コーポ仲間や戦争相手など、合法的に攻撃できる相手を除く) のポッドに対する攻撃的なモジュールの使用 (スマートボムなど、ターゲットロックを要さないモジュールも含む)
  • 犯罪者フラグの立ったプレイヤーへのリモート支援行為

ローセクでは犯罪者フラグが立ってもワープやゲートジャンプが可能であり、CONCORD が現れて制裁を下すこともない。ただしセントリーガンによる攻撃は受ける。ハイセクでの場合と同様、残骸・コンテナは自動放棄され、他のプレイヤーはなんらペナルティを課されることなくこちらを攻撃できるようになる。

犯罪者タイマー (犯罪者フラグ)

オーバービュー上の表示


限定交戦 (Limited Engagement)

さて、帝国領有域内で容疑者フラグや犯罪者フラグが立ったプレイヤーは、多くの場合他のプレイヤーの攻撃にさらされることになるが、反撃をしようにもここまでの仕様の範囲内ではその反撃行為も犯罪とみなされてしまうため、フラグが立った 「悪者」 側のプレイヤーには打つ手がない。CCP はこの問題 (※「悪者」 であっても反撃の権利はある、というのが EVE のコンセプトの一つであるため) に対処するために、『限定交戦』 というコンセプトを導入した。以下の状態にあるプレイヤーを攻撃すると、その二者間に限定交戦が発生し、両当事者は相手を合法的に攻撃できるようになる。(※これにより攻撃を受けた 「悪者」 側も、攻撃を仕掛けてきたプレイヤーに対しては反撃できるようになります)
  • 犯罪者フラグの立ったプレイヤー
  • 容疑者フラグの立ったプレイヤー
  • アウトロー
(※「決闘」 もこの限定交戦になります)

限定交戦が生じるのはプレイヤーとプレイヤーのあいだ (コーポレーションやアライアンス間ではない) においてのみだ。敵対行為が継続しているかぎりは限定交戦状態も維持される。また限定交戦は敵対行為が停止してから 5分で解除される。

限定交戦タイマー (限定交戦フラグ)
オーバービュー上の表示

注意 : 攻撃した相手がフリートに所属していたとしても、限定交戦が発生するのはそのプレイヤーとの間においてのみだ。フリートメンバーの一人を攻撃したからといって、その他のメンバーとの間でフラグが立つということはない。
(※補足 : 限定交戦状態で戦った末に撃墜されてポッド状態になったとしても、その限定交戦が解除されるわけではありません。相手はポッド状態になったあなたを引き続き合法的に攻撃できますので、決闘の際などには注意が必要です)
 』
 
(※支援行為によるフラギングについての補足 : 各種フラグの立ったプレイヤーに対して支援行為を行うと、被支援者に立っているフラグが支援者にも立ちますが、そのフラグの残り時間は被支援者のタイマーの残り時間と同じになります (支援者の残り時間 > 被支援者の残り時間であった場合を除く)。これは 2隻以上で相互支援を行うロジスティック船などが、互いにフラグを立て続ける永久ループに陥らないようにするためです)


(※フラグの継続性についての補足 : 容疑者・犯罪者フラグが適用されるのはロー・ハイセクのみですが、これらのフラグが立った状態で一度 0.0 に入ってから帝国領有域に戻ったとしても、フラグが消えてくれるわけではありません)

0 件のコメント:

コメントを投稿