[Odyssey] レジスタンスボーナスのナーフ (弱体化) について

公式フォーラム : レジスタンスボーナス "[Odyssey] Ship Resistance Bonuses" スレッド #1 より

(2013.04.12 15:44 by CCP Fozzie)

重要 : 本件に関し賛成にしろ反対にしろ思うところがあるなら、ぜひ CSM 8 に投票して君の代理人に君の意見を伝えてほしい。CSM 8 は Odyssey 前に任務につくからね。投票はこちらで期限は 4月 18日まで。

やあみんな。アバドンとロークに変更が加わることになっていろいろと疑問点が持ち上がっているのは承知している。遅くなって申し訳ない。

船のレジスタンスボーナスについて少しみんなと話し合いたい。このゲームの中でレジスタンスボーナスがどういった位置づけにあるのか、そして Odyssey で僕らがそれをどうしたいのか。以前にこのフォーラムでレジスタンスボーナスはこのゲームの中に存在しているボーナスの中でも最も強力なボーナスの一つだと僕らが考えていることを伝えたと思う。そしてこのボーナスを得ている船の数は決して少なくない。レジスタンスボーナスの極めて大きな利点となっているのは、それが EHP (有効ヒットポイント) を増やす上でも、ローカルリペア (※自船に装備したリペアモジュール) の効果を高める上でも、リモートリペアの効果を高める上でも、等しく有効に働くという点だ。
このバランスの悪さが非常に問題なんだ。特に戦艦や指揮型巡洋戦艦 (Command Ships) のバランス調整を始めるにあたってそれが顕著になってきた。

レジスタンスボーナスのどういった点がそれほど強力なのかを理解してもらうために、ちょっとした計算をしてみよう。ダメージボーナスよりも発射間隔短縮ボーナスの方が (※値が同じなら) 強力であるのと同様に、レジスタンスボーナスはその見た目以上に実は強力なんだ。直感的には捉えづらいかもしれないけど、EVE を長年やってきた理論派プレイヤーにはすっかりお馴染みのコンセプトだと思う。ゲームをプレイする上で否が応にも認識せざるを得ないからね。

ここで鍵となるのは「除算で適用される 25% ボーナス (例 : 被ダメージを割り引くことで働くレジスタンスボーナス、発射と発射の間の時間を割り引く発射間隔ボーナス) は、乗算で適用される 25% ボーナス (例 : 武器のダメージボーナス、HP 量ボーナス) よりもはるかに効果が高いという点だ。

例をあげると、アーマーヒットポイントへの 25% 増加ボーナスは非常に直感的に理解できる。 : (元の HP) × 1.25 = EHP が 25% 増加。

それとは対照的に、レジスタンスボーナスは被ダメージを削減することによってその効果を発揮する。つまり 25% のレジスタンスボーナスを持つ船は、敵から受けるダメージが 25% 少なくなる。これがどういう結果を生むかというと : (元の HP) ÷ 0.75 = EHP が 33% 増加

とうことは、37.5% のリペア回復量ボーナスが実効回復量だけを 37.5% 増やし、50% のアーマーヒットポイント増加ボーナスがアーマーヒットポイントだけを 50% 増やす一方で、25% のレジスタンスボーナスは両方を 33% 増やすことができるということだ (見た目の 25% ではなくね)。
つまり時間あたりの回復量ベースで考えた場合、25% のレジスタンスボーナスは 37.5% のリペア回復量ボーナスに比べて 3% しか劣らないということになる。
ローカルリペアボーナスがレジスタンスボーナスに比べてはるかに見劣りしてしまう最大の原因の一つがここにある。

これ以外にもレジスタンスボーナスは他の防御方法にはない大きな利点を持っている。防御系ボーナスは結局何のために存在しているのかを考えてみると、要は少しでも長く生き延びるためだ。アクティブ系ボーナス (※リペア回復量ボーナスなど) は被ダメージが比較的小さい場合に威力を発揮するのに比べて、パッシブな EHP ボーナスは被ダメージが高いときの方が効果的で、どちらも戦場に少しでも長くとどまるために用いられる。そしてレジスタンスボーナスはリペア (ローカルもリモートも) の効果を高めることができ、パッシブ EHP も増加させる。結局ほとんどの状況でレジスタンスボーナスの圧勝となる。

船のレジスタンスボーナスにはさらに、スタッキングペナルティーが適用されないという圧倒的な利点がある。さもなければフィッティングした状態でかなりのペナルティが適用されているはずの船でも、ボーナスカテゴリにあることによってこの問題から免れている。

最後になるけど、レジスタンスボーナスの力を評価をするときには、リモートリペアモジュールと組み合わせて考えることが重要だ。現在リモートリペアは極めて効果的に活用されており、僕は過去にも 2種の高位リモートリペア要員 (T2 支援型巡洋艦 (Logistic) とキャピタルリモートリペア) に関し、僕らがこれらを限界ギリギリの強さのレベルだと感じており、これ以上の強化をする気はないとの旨をフォーラムで述べたことがある。リモートリペアを用いた戦術はすごく面白い戦術の一つだけど (0.0 にいた頃の僕の一番のお気に入りだった) 、その一方で抑止力として働いてしまうとともに (※相手のリモートリペアを上回る火力のないフリートは初めからその相手との戦闘を避けてしまい戦闘が発生しないため)、アルファ戦術 (※一撃で敵の船を沈めることで相手のリモートリペアを無効化する戦法) の隆盛をもたらしたという点で責任が大きい。スパイダータンキング (※戦闘系の船が回復モジュールを積んで互いにリペアし合うこと) した船によるスロウキャット戦術 (※大量のセントリードローンを積んだ空母がそのドローンを高速ロックできる T3 船などに割り当て (アサインす) る戦術) は今強い戦術の一つだけど、これらの戦術で運用される船種がレジスタンスボーナスをもった船のみで構成されているのは決して偶然ではないんだ。

というわけで僕らはレジスタンスボーナスが今の EVE にとっては少々強すぎると考えている。次の問題は具体的にどのようにそれを調整するかだ。
モジュールやリグとの間でスタッキングペナルティーが発生するようになれば、全体的にかなりうまくいくんだけど、そうするとすべてのボーナスの中でレジスタンスボーナスのみがスタッキングペナルティーの対象だということになり、一貫性が損なわれる。またこの例外そのものがゲームに新たな複雑さをもたらしてしまい、ゲームのわかりやすさという点から見ても理想的な案とは言いがたい。

アーマーやシールドの回復量ボーナスを外部からのリペアにも適用するという案は、現状のレジスタンスボーナスに非常に近いバランスへ持っていくことができるものけど、ただでさえ許容範囲ぎりぎりのリモートリペア戦術を一層強化してしまうことになる。
レジスタンスボーナスを HP 量ボーナスに変えてしまうという案は、ゲームのメカニクス的に影響の範囲が狭いし、調整もずっと楽なんだけど、このゲームの中ですごく象徴的なボーナスの系統が一つ失われてしまうということでもある。僕らがレジスタンスボーナスのどういった面をそんなに気に入っているのかを考えてみると、それはレジスタンスボーナスが非常に柔軟性が高いという点であり、問題なのはそれがちょっとばかり多方面にわたって効果的でありすぎるために他のボーナスを見劣りさせてしまうという点なんだ。それに HP 量ボーナスは HP 量ボーナスとして、他とは違った特徴のある防御系ボーナスの系統としてこの先も使っていきたい。


というわけで Odyssey ではすべての船およびサブシステムのレジスタンスボーナス値を各レベルごとに 1 ポイント引き下げる予定だ。すべて 1 レベルごとに 4% となる

4% のボーナスは依然として極めて強力で、僕らが望んでいるほどの結果は得られないかもしれない。でもこの問題は少し調整しては様子を見て、必要があればあらためて調整して、という方向で進めていくのが望ましいと考えている。
劇的に変更してしまうのではなく、薄く削いでいくようなスタイルを採っているのは意図的なものだ。この変更が EVE の生態系にどのような影響を与えるのかを観察し、データを集めたいと考えている。

全部で 44隻の船がこの変更の影響を受ける。

シールド船 :
Ibis, Taipan, Merlin, Worm, Harpy, Cambion, Moa, Gila, Eagle, Onyx, Broadsword, Drake, Ferox, Nighthawk, Vulture, Tengu, Loki, Skiff, Mackinaw, Hulk, Rokh, Scorpion Navy Issue, Rattlesnake, Chimera, Wyvern

アーマー船 :
Impairor, Punisher, Vengeance, Malice, Malediction, Maller, Sacrilege, Mimir, Vangel, Devoter, Phobos, Prophecy, Absolution, Damnation, Loki, Legion, Proteus, Abaddon, Archon, Aeon

上記の船の大部分はそれぞれのカテゴリの中で強い方の船に属するものの、一部 (Eagle、Nighthawk、Vulture など) は現状では厳し目の船だ。それらの船はレジスタンスボーナスとはまた別の問題を抱えていると僕らはみており、近いうちにそれらの問題にも対処できるよう全力をあげているところだ。レジスタンスボーナスをもっとバランスのとれた状態に持っていければ、問題のある船の何が問題なのかもずっと明確になる。

これらの変更点についてみんながどう考えるかにすごく興味があるし、実際に試してもらえるようテストサーバーに出来る限り早く実装したいと思う。

重要 : 本件に関し賛成にしろ反対にしろ思うところがあるなら、ぜひ CSM 8 に投票して君の代理人に君の意見を伝えてほしい。CSM 8 は Odyssey 前に任務につくからね。投票はこちらで期限は 4月 18日まで。

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